海のプラスチックごみ問題

高校生がごみ拾い日本一を目指す「スポGOMI甲子園2021 兵庫大会」開催!

2021.08

高校生がごみ拾い日本一を目指す 「スポGOMI甲子園2021 兵庫大会」開催!

夏のスポーツといえば高校野球。甲子園で繰り広げられる高校生たちの熱闘に熱くなる人も多いのではないでしょうか。でも、高校生の甲子園は野球だけではありません。
今回は2021年7月24日に開催されたごみ拾いの甲子園「スポGOMI甲子園」兵庫大会のレポートです。

「スポGOMI甲子園」は、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催されるもので、全国の高校生(15~18歳)が1チーム3人で60分間、競技エリア内でごみを拾い、その質と量を競い合う地球にやさしいスポーツです。
大会は今年で3年目。全国の30都道府県で予選が行われています。各予選大会1位のチームが10月に行われる全国大会に進出し、日本一を競います。
この日、須磨海岸には兵庫県内の高校生40チーム120名が集まりました。

開会のあいさつに立った兵庫大会代表の宮本さんは「海洋ごみ問題は1人ひとりが考えて行動することが大事。海のことを考えて取り組んでほしい。」とコメント。この競技が始まった大切な背景を忘れてはいけません。

続いて各チームの作戦タイム。どこから攻めるか、3人の役割分担などを確認します。燃えるごみやペットボトルなどごみの種類によってポイントが異なるので、ごみを集めると同時に分別しなければいけません。

スポGOMI甲子園には、「オリジナルアイテム」という面白いルールがあります。ごみ拾いに使うごみ箱やトングなど、工夫を凝らした自作アイテムを使うことができるんです。審査員の心をつかんだ自作アイテムにはポイントが加算されます。よく見ると、変わったごみ箱を背負っているチームがあちこちに。
須磨学園高校の選手宣誓の後、「CHANGE FOR THE BLUE!」という掛け声を合図に競技が始まりました。

和やかなムードで始まりましたが、すぐに各チーム真剣モードに。生垣を念入りに調べたり、ベンチの下をのぞきこんだり、各チームは独自の作戦で動いている様子。重点的に生垣を探るチームは、予想が的中したのか、袋にどんどんごみが増えていきます。お揃いユニフォームで参加したチームや、拾った生ごみの匂いに顔をしかめるチームもありました。

この日は、4連休の中日で、海岸には海水浴を楽しむ人の姿もありました。雲一つない快晴の海水浴日和に、高校生たちが汗をかきながらごみ拾いをする姿には、何か感じるものがあったのではないでしょうか。ごみがどんどん溜まり、袋を追加するチームもありました。

1時間の競技が終わり、計測タイムに入ります。計測タイムの間に、他のチームとは明らかにごみの量が多いチームを見つけたのでお話をお聞きしました。兵庫県立神戸商業高校の生徒会「みけねこ」チームさんです。

競技をした感想は「お惣菜の箱が多く見つかりました。本も多かったです。」
「特にごみが多かった場所は花壇の中。目につかないところに捨てているなという印象です。」
「ごみ拾いを本気でするのは初めて。今までは見て見ぬふりをしていたけれど、自分の地域をきれいにするっていいなと思いました。」
チームの作戦を尋ねると、「チームワークです。大会前日に集まって、仲を深めたのがよかったのかも。」 役割分担を決めて手際よくごみを拾っていくことがポイントのようです。

須磨学園高校の先生は「今回初めて参加しました。学校でSDGs関連の授業をしていた関係で、スポGOMI甲子園の参加者を募ったところ、予想以上に集まり、18チームが参加しています。」 学校の授業で関心を持ち、自分たちも何か行動したいと思った高校生たちが多数参加してくれたようです。

須磨学園高校の参加チームからは「集中してできました。スポーツみたいでした。」「思ったよりも、ごみがありました。特にたばこが多かった。」「心がきれいになった気がします!また自分達でもやってみたい。」などの感想が。
ごみ拾いは初めてかと尋ねたところ「ボランティアでやったことがあります。」「陸上部なのですが、試合後にごみ拾いをすることがあります。」との答え。
普段からごみ拾いをしている高校生がいることにとても感心しました。これは大人も見習わないと。
チームの作戦を聞いてみると「捨てる人の気持ちになって考えること。例えばたばこなら、吸いやすそうな場所を探してみたらたくさんありました。」

審査員の目に止まった優秀なオリジナルアイテムは、オリジナルデザインの手持ちのごみ箱が選ばれました。
そしてついに、優勝チームの発表。優勝チームは東京大会に出場ができることもあって会場の緊張感が高まります。

優勝はなんと、インタビューにも答えてくれた兵庫県立神戸商業高校の「みけねこチーム」。発表の瞬間、みけねこチームのみなさんは「やったーーー!!」と大きな声で喜んでいました。
神戸商業高校の先生も「まさか!という感じ。今回、生徒会メンバーが参加しましたが、これをきっかけに、生徒会から全校生徒にごみ拾いの活動を広げてほしいですね。」

創意工夫して楽しみながらも、海洋ごみ問題を真剣に考える高校生の熱意に圧倒され、まさに甲子園と呼ぶにふさわしいイベントだと感じました。私は感動して、少し涙が出ました。優勝した神戸商業高校 みけねこチームのみなさんには、10月の全国大会で、ぜひ日本一を目指してがんばってほしいですね。

これからもこのスポGOMI甲子園が、高校生がごみ拾いや環境問題に関心を持つきっかけになればと思います。(取材:北村胡桃)

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