地域の資源リサイクルを見える化。ふたば学舎の回収ステーションに集まったプラスチックから生まれた「リサイクルエコベンチ」。
2022.04
世代を超えた地域交流が生まれた、地域密着型資源回収ステーション。
昨年11月、ふたば学舎に開設された「プラスチック資源回収ステーション」。ペットボトル、食品用トレー、透明容器、洗剤類つめかえパック・ボトルなどの品目別回収ボックスを設置し、運営時間中ならどなたでも自由にプラスチック資源を持ち込める仕組みです。
リユースコーナーやくつろぎスペース、キッズスペースなども併設し、開設以来、世代を超えた多くの方が訪れ、資源回収をきっかけに地域交流の場として定着しています。
開設当初は、品目別に回収する仕組みに戸惑う方もいましたが、日に日に資源回収への理解が深まり、きれいに洗ってから持ち込むといったルールが定着しつつあり、リサイクル意識が高まっています。
市民、事業者、市が連携し、リサイクルベンチの製作に挑戦。
開設3ヶ月間に集まったプラスチック資源は約233キロ。技術革新を目指す企業と連携し、この資源を見える形「ベンチ」として還元する試みが実現し、製作企画をアミタホールディングス株式会社、プラスチックからペレットへの加工を株式会社パンテック、ベンチの成型を三井化学株式会社の3社が担当しました。
アミタホールディングス株式会社(外部リンク)
株式会社パンテック(外部リンク)
三井化学株式会社(外部リンク)
ベンチは強度が重要で、単一のプラスチックでなければ強度を保ちにくくなります。一般的には、家庭から回収したプラスチックは分別が不十分であるため、難しいと考えられていましたが、回収ステーションで品目別にきれいな状態で回収できたことで、実現可能に。
3社それぞれが様々な技術を取り入れながら試作を重ね、背もたれ内部に回収プラスチック資源を注入したベンチが完成しました。
完成したベンチはふたば学舎のエコエコひろばに設置。
完成した「リサイクルエコベンチ(2台)」はふたば学舎2階のエコエコひろばに設置されました。4月7日に開催されたお披露目式には、製作に関わった関係者が出席。資源回収量(古紙等含む1487キロ)を1キロあたり5円に換算し総額分(7,225円)の絵本5冊がふたば学舎のまちライブラリーに送られました。
回収ステーションの常連だという地域の方からは「自分たちが持ってきたプラスチック資源がベンチになるなんて驚きました。背もたれもあって座り心地がいいですよ。」「少し誇らしい気持ちになりました。」などと、感想を聞かせてくれました。
市民、事業者、行政が力を合わせて資源循環を進めていく。ふたば学舎の資源回収ステーションを皮切りに、リサイクルがより身近になる取り組みが増えるのではないでしょうか。ぜひ機会があれば、ふたば学舎のリサイクルエコベンチに座ってみてください。プラスチックの、これからが見えてくるかもしれません。