つめかえパックリサイクル

つめかえパックの未来、プロジェクトが目指すもの

【つめかえパックリサイクル PROJECT COLUMN VOL.7】

2023.09

つめかえパックは、日用品の製品全体のうち約8割で使用されていて、本体容器に比べてプラスチック使用量の大幅削減に貢献しています。一方で、様々な特性を持つ複雑な多層構造のフィルムでできていることから、使用済みのつめかえパックを資源に戻して再び同じ製品にリサイクルする「水平リサイクル」が難しいとされています。
こういった背景をもとに、神戸市をフィールドに意志を同じくする企業等が“競合”の垣根を超えて“協働”し、プラスチックを同じ用途で使い続けることで天然資源の消費を抑制するための、つめかえパックの「水平リサイクル」に挑戦するプロジェクトを2021年に立ち上げました。

 

[プロジェクトの目的と目標]
つめかえパックの回収 ~持続可能な回収スキームの構築~

回収量の目標は5トン/年。(将来目標10トン/年)。
小売4社が、市内75店舗で回収。(店舗への配送戻り便等を活用して集約し、収集の効率化、環境負荷低減を図る。

つめかえパックのリサイクル ~新しい循環経済のビジネスモデルを構築~

日用品メーカー12社が、リサイクル試験を通じて課題や技術を共有し、「水平リサイクル」を目指す。
よりリサイクルしやすい、つめかえパックの素材や形状等を議論する。
水平リサイクルしたつめかえパックを製品として、市内店舗での実証販売を目指す。
アイデアを出し合い、市民の皆様に還元する様々なリサイクル製品を検討。

 

これまでは、日用品メーカー各社それぞれがプラスチック削減に取り組んでいましたが、本プロジェクトのように、競合同士が多く集まり、ともにプラスチック削減に取り組む事例例はあまりありませんでした。

2021年に立ち上がった本プロジェクトでは、全体会合や個別のワーキンググループを通して、各メーカーの想いや考えをお互い確認しあいながら、つめかえパックの水平リサイクルに向けて議論を進めてきました。
そのなかでも、プロジェクトの未来を考える「未来ワーキンググループ」では、メーカー、小売、リサイクラーが集まり、つめかえパックの水平リサイクルを実現するためにどういう未来であるべきかを想像しながら何度も話し合い、本プロジェクトのステートメント(声明)を作り上げました。

つめかえパックの未来、プロジェクトが目指すもの

 

<ステートメント>

私たちが目指すのは、つめかえパックが資源としてまわり続ける未来です。

それは、つめかえパックを使うことで本体容器と比べてプラスチックの使用量を減らせること、使い終わったつめかえパックをもう一度つめかえパックとしてリサイクルすることで、限りある資源を有効に活用し資源循環型社会の実現に貢献できるからです。

私たち一人ひとりが使い終わったつめかえパックを回収ボックスに持っていく“小さな”きっかけを創ることで、再びつめかえパックに生まれ変わらせる“大きな”きっかけになると信じています。

この未来は、2025年には神戸市で社会実装化し、2030年には日本全体、世界にも広げていくことを目指していきます。

つめかえパックの未来、プロジェクトが目指すもの

 

神戸市民のみなさまと神戸市と本プロジェクト参加企業・団体とともに、小さなきっかけから大きなきっかけにつなげていきたいと考えています。

(小林製薬株式会社)

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