SPECIAL CONTENTSマイボトル生活のすすめ
WHY MY BOTTLE?どうしてマイボトル?
マイボトルに好きな飲み物を入れて持ち歩くことで、自分の好きなタイミングで水分補給ができます。また、保温・保冷機能付きのマイボトルであれば、冷たい飲み物や温かい飲み物の温度をしっかりキープ。暑い夏には氷でよく冷えたお茶、寒い冬には熱々のホットコーヒーや紅茶というように、季節やシーンに合わせて中身を変えることで、外出時の熱中症対策や寒いオフィスの冷え対策にもぴったりです。
そして何より、マイボトルは経済的にもとってもエコ。コンビニやカフェで何気なく買っているドリンクも、毎日となると気づかないうちに大きな出費になってしまいますが、マイボトルなら一杯数百円のドリンク代を節約することができます。また現在、世界的な関心ごとになっているプラスチックごみの削減にも繋がります。ぜひ皆さんも、便利で経済的で、しかも環境問題にも手軽に取り組めるマイボトル生活をはじめてみませんか?
海洋プラスチックごみ問題
現在、海に流出しているプラスチックごみの量は、世界全体で少なくとも年間800万トンあり、このまま何の対策もとらなければ、海洋に漂うプラスチックごみの重量は、2050年には魚の重量を上回ると予想されています※1。また、日本は1人あたりの使い捨て容器包装の廃棄量がアメリカに次ぐ世界2位。国内だけで年間200億本のペットボトルが使われている※2とも言われており、プラスチックごみ問題の当事者として、いま私たちの生活習慣の見直しが求められています。
※1 イギリスのエレンマッカーサー財団が、2016年1月の世界経済フォーラム年次総会(通称「ダボス会議」)に合わせて発表した報告書より。
※2 2019年度の清涼飲料用PETボトルの出荷本数:236億本(PETボトルリサイクル推進協議会年次報告書2020)。
SDGs(持続可能な開発目標)※への貢献
現在、神戸市では、象印マホービン株式会社・甲南女子大学と連携し、プラスチックごみ削減に向けてマイボトルの利用を促進する取り組みを行っています。この活動を通じて、SDGsの17の目標のうち、目標12「つくる責任 つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標14「海の豊かさを守ろう」、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」に貢献することを目指しています。
※SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す17のゴール・169のターゲットからなる国際目標です。
IDEAS for MY BOTTLE LIFEマイボトル生活のアイデアBy 甲南女子大学
近年、ペットボトルのゴミ問題やエコ意識の観点から世界的にも大きな注目を集めているマイボトル。各メーカーやショップからさまざまなデザイン・容量のマイボトルが発売されており、用途や使用シーン、またお好みに合わせて自分にぴったりのマイボトルを選ぶことができます。しかし、自動販売機やコンビニで手軽に飲み物が買えるので、なかなか毎日の生活習慣を変えることができないという人も多いのではないでしょうか。
ここでは、日常生活に積極的にマイボトルを取り入れ、実際に使用している甲南女子大学の学生たちが考えるマイボトル生活のアイデアをご紹介。マイボトルを利用することで得られるメリットや便利な使い方、マイボトルを選ぶときのポイントなど、女子大生らしい視点で語られる楽しいアイデアを参考に、ぜひマイボトルを普段の生活に取り入れてみてください。
IDEA : “ごほうびマイボトル”
マイボトルを使用するライフスタイルを通じて、例えば1本150円のペットボトルを週に5本(20本/月、240本/年)削減した場合、年間約36,000円程度の金額を節約できます。そして、節約できたお金は、ずっと欲しかったアクセサリーや洋服、国内旅行の資金などに当てることが可能です。あなたなら、36,000円でどんなごほうびを自分に贈りますか?ぜひ想像してみてください。
*マイボトルは比較的耐用年数が長く、また中身の水やお茶にかかる代金はペットボトル入りの飲み物と比べて非常に安価で、初期投資及び中身の飲み物代は大きな金額にはならないと想定。
IDEA : “おそろいマイボトル”
いざマイボトルを購入しようとお店や販売サイトを見てみると、おしゃれなデザインやカラフルでかわいい色のマイボトルがたくさん販売されており、どれを買っていいのか悩んでしまうことも。そこでおすすめなのが、“おそろいマイボトル”というアイデアです。洋服やバッグなど、ファッションのおそろいコーデを楽しむように、仲の良いお友達とおそろいのデザインやカラーのマイボトルを持つことで、楽しみながらマイボトルを普段の生活に取り入れることができます。
IDEA : “おねがいマイボトル”
マイボトルは、自分のお気に入りのドリンクを入れて持ち歩けるのが一つのポイントです。そこでおすすめしたいのが、“おねがいマイボトル”というアイデアです。例えば、試験前で集中力を高めたいときやスポーツの試合前に気合を入れたいとき、大事な仕事の前など、がんばる日の飲み物は豆の引き具合にもこだわったコーヒー、リラックスしたい日の飲み物はお気に入りのハーブティーというように、願掛けの目的や日によって違った飲み物を入れることで自分の気持ちをコントロールすることができます。
MY BOTTLE STUDYマイボトルスタディ
現在、深刻化している海洋プラスチックごみ問題に対して、外出時にマイボトルを持ち歩く取り組みが国内各地で推進されています。そういった背景を受け、甲南女子大学では、海洋プラスチックごみ問題をはじめとする環境問題への認識やマイボトル持参の現状等について、同大学の学生を対象にアンケートを実施。学生たちの生活意識の実態や、どんなマイボトルのある生活を望んでいるのかを調査しました。
甲南女子大学の学生が卒業研究(2020年度)として
行ったマイボトル運動に関するアンケート調査結果より
調査方法:オンラインによるアンケート調査
調査期間:2020/7/9~10/10
調査対象者:甲南女子大学の学生
計175名
アンケート調査結果 環境問題の認識
海洋プラスチックごみ問題について「知っている」と回答した人は約71%(123人)、「聞いたことはあるが詳しくは知らない」は約29%(51人)。「知らない」と回答した人はおらず、海洋プラスチックごみ問題は多くの人が認知していることが分かった。
「海洋プラスチックごみ問題と聞いて思い浮かぶもの 」として、レジ袋は149人、 ペットボトルは143人、ストローは78人、食品パッケージは70人、その他としては、プラスチック製の食器や魚網等が挙げられた。*複数回答
「海洋プラスチックごみはどこから来ているか?」という設問に対して、「陸上で捨てられたものが川に入り、海に流れ出たもの」は155人、「海岸や海に捨てられたもの」は153人であり、「海上での活動によるもの」は42人、その他には「外国から流れ着いたもの」が挙げられた。陸上での活動が原因であることを多くの人が理解していることが分かった。*複数回答
アンケート調査結果 環境問題に取り組む意識
「海洋プラスチックごみを減らす活動に取り組みたいか?」という設問に対して、「取り組みたい」と答えた人は97%で、回答者のほとんどが海洋プラスチックごみ問題の解消に繋がる行動の必要性を感じていることが分かった。
アンケート調査結果 マイボトルを持参している理由
通学の際、マイボトルを「持参している人」は73%(128人)、約4人に3人が通学の際にマイボトルを持参していることが分かった。マイボトルを持参する理由で最も多かったのは、「節約できるから」であった。
mymizu CHALLENGEマイミズチャレンジ
神戸市・象印マホービン株式会社・甲南女子大学は、神戸市内におけるマイボトル利用促進に向けた取り組みの第1弾として、無料給水スポット案内アプリ「mymizu(マイミズ)※1」を使用し、楽しみながらペットボトルごみの削減を目指す「mymizuチャレンジ」を実施しました。将来的には市民参加型のチャレンジへと広めていくことを視野に入れつつ、今回は甲南女子大学の学生95名が試行的にこの取り組みに参加。mymizuアプリに給水行動を記録※2して全10チームのゼミ対抗で削減量を競い合うとともに、ペットボトル削減量の目標達成を目指しました。さらにチャレンジ実施後、参加者にアンケートを実施。チャレンジ前後の意識の変化を調査しました。
※1 一般社団法人Social Innovation Japanが提供する無料給水スポット案内アプリ「mymizu(マイミズ)」は、無料で給水できる給水スポット(公的水飲み場や、カフェ、レストラン、ホテルなどを含むパートナー店舗)が全世界で約20万ヵ所以上登録されているプラットフォームです。
※2 自宅や大学等でペットボトル飲料の代わりに水道・ウォーターサーバーから給水した時。また、ペットボトル飲料を買う代わりに近くの給水スポットで給水した時。
「mymizuチャレンジ」とは
マイボトル等を使用した給水行動によって、削減できたペットボトルの本数やCO2排出量の削減をmymizuアプリで見える化し、組織全体での削減目標の達成に向けて取り組むチャレンジです。また、組織内でチームを作り削減量を競い合うことで、楽しみながらプラスチックごみを減らし、マイボトル利用を促進することができます。このチャレンジによりサステナビリティとSDGsについて理解を深め、環境貢献意識を高めるとともに実際の行動へと繋げます。なお、産学官連携による「mymizuチャレンジ」は国内初の試みになります。
「mymizuチャレンジ」について
https://www.mymizu.co/challenge
「mymizuチャレンジ」実施内容
実施期間: 2021/1/25/~2/22(29日間)
目標:削減した500mlペットボトル(約21cm)を積み上げ、ポートタワーの高さ(108m、ペットボトル換算約515本)を目指す
参加者:10チーム/95名(アンケート有効数:n=54)
「mymizuチャレンジ」実施結果
合計ペットボトル 削減数:1,226本
1人あたり平均ペットボトル
削減数:12.91本
1日あたり平均ペットボトル
削減数:42.28本
アンケート調査結果 チャレンジ前後のペットボトル購入頻度の変化
チャレンジの最終週には、ペットボトルを「買わない」割合が50%以上増加。ペットボトルを「滅多に買わない」もしくは「買わない」の割合が約90%に。
アンケート調査結果 チャレンジ前後の環境意識の変化
「チャレンジを通して環境に対する意識をより深めることができた」「マイボトルを持ち歩く良いきっかけになった」「今後も使い続けたい」という意見が多かった。
アンケート調査結果 チャレンジへの満足度
チャレンジへの満足度は高く、90%以上の人が「チャレンジを他の人にも薦めたい」と回答。